歴史好きの皆さん、朗報です!2023年9月、タイにまた一つ新たな世界遺産が誕生しました。その名も「古代都市シテープとそれに関連するドヴァラヴァティ遺跡」。
この遺跡は、紀元6世紀から10世紀にかけてタイ中央部で栄えたドヴァラヴァティ文化の、政治・宗教の中心地だった場所です。インドから伝わった仏教やヒンドゥー教の深い影響を感じさせる、非常に貴重な遺産群なんです。
今回は、この新世界遺産の魅力と、それぞれの構成資産へのアクセス方法を詳しくご紹介します。
世界遺産の3つの顔:主要な構成資産
この世界遺産は、単一の遺跡ではなく、3つの異なる場所に点在する遺跡で構成されています。
1. 古代都市シテープ(The Ancient Town of Si Thep)
この遺跡群の中心となる場所です。巨大な城壁と堀に囲まれた二重の街(内城と外城)で、都市の規模と洗練された構造に驚かされます。
見どころ: 広大な敷地には多くの寺院跡が残り、当時の信仰の多様性を示しています。特に、ドヴァラヴァティ様式の特徴的なレリーフや仏像は必見です。
行き方: タイのペッチャブーン県にあります。バンコクからバスなどでペッチャブーン市まで行き、そこからソンテウ(乗り合いトラック)やタクシーをチャーターするのが一般的です。
2. カオ・クラン・ノック遺跡(Khao Klang Nok ancient monument)
古代都市シテープの外城に隣接して建つ、ドヴァラヴァティ文化最大の仏教建造物です。
見どころ: 巨大なレンガ造りの塔で、ドヴァラヴァティ様式の建築美を堪能できます。その圧倒的なスケールに歴史の重みを感じられるでしょう。
行き方: 古代都市シテープのすぐ近くに位置しているため、シテープ歴史公園を訪れた際に、併せて回ることができます。
3. カオ・タモラット洞窟遺跡(Khao Thamorrat Cave ancient monument)
この世界遺産で唯一、山の中に位置する珍しい遺跡です。
見どころ: 洞窟内には、ドヴァラヴァティ文化の傑出した仏教美術や、大乗仏教の仏像が多数彫られています。
行き方: 他の2つの遺跡とは少し離れており、古代都市シテープから西へ約15kmの場所にあります。アクセスが限られているため、現地で車をチャーターするか、ガイドを雇うのがおすすめです。洞窟へは、山道を1〜2時間かけて歩く必要があります。
まとめ
これらの遺跡は、インドの文化を取り入れながらも、独自の「シテープ芸術様式」を生み出したドヴァラヴァティ文化の素晴らしさを物語っています。
まだ観光客が少ない今だからこそ、ゆっくりと古代文明のロマンに浸ることができる、歴史好きにはたまらない場所です。
0 件のコメント:
コメントを投稿