カンボジア世界遺産旅行13日目は、世界遺産「プリヤ・カーン」に行きました。その後、「アンコール・ワット」を再訪。
カンボジア世界遺産の旅もいよいよ中盤。13日目の朝は、これまでの疲れも心地よく感じるほどでした。この日の目的地は、一度訪れたことのあるアンコール・ワットを再訪する前に、かねてから気になっていた「プリヤ・カーン」です。
なぜ、旅の終盤にマイナーな遺跡を?と思うかもしれません。しかし、大定番の遺跡を巡ったからこそ、より深く遺跡と向き合ってみたいという気持ちが強くなっていたのです。そして、この選択が大正解だったことを、その日のうちに知ることになります。
静寂に包まれた迷宮「プリヤ・カーン」
「聖なる剣の寺院」を意味するプリヤ・カーン。その名の通り、まるで迷路のような複雑な回廊が広がっていました。
人気のタ・プロームと並んで「自然と遺跡の融合」が魅力と言われますが、プリヤ・カーンはまた違った趣きがあります。観光客も少なく、より静寂に包まれていて、苔むした石畳を歩くたびに、過去へとタイムスリップするような感覚に陥りました。
奥へ奥へと進むほど、遺跡を飲み込むように絡みつく巨木たちが姿を現します。その圧倒的な生命力と、静かに佇む寺院のコントラストは息をのむ美しさでした。
特に印象的だったのは、アンコール遺跡群では珍しい、ギリシャ神殿のような二階建ての建物の跡。他の遺跡では見られないユニークな姿に、言葉を失って立ち尽くしてしまいました。
プリヤ・カーンは、ただ見て回るだけでなく、自身の足で「探検」したい人にこそ、最高の場所です。
旅の終わりは、始まりの場所へ
プリヤ・カーンで心を満たした後は、旅の始まりの場所、アンコール・ワットへと向かいました。
一度訪れた場所をなぜ再訪するのか。それは、初めての訪問では感じきれなかった、新たな発見があるからです。
最初に訪れた時は、その巨大なスケールに圧倒され、ただただ夢中でシャッターを切っていました。しかし、今回は違います。
回廊の精緻なレリーフに目を凝らし、一つひとつの物語を想像する。夕方の柔らかな光に照らされた中央祠堂の、神々しい姿に胸を震わせる。
多くの観光客で賑わうアンコール・ワットですが、初めて来たときには気づかなかった、光と影が織りなすドラマがそこにはありました。
異なる感動が織りなす旅の終焉
静寂の迷宮プリヤ・カーンと、壮大な王の城アンコール・ワット。
同じ日、カンボジアという同じ場所で巡ったこの二つの遺跡は、全く異なる感動を私に与えてくれました。
プリヤ・カーンで感じた「静」の感動と、アンコール・ワットで感じた「動」の感動。この日の経験は、アンコール遺跡群の奥深さと、旅の楽しさを改めて教えてくれました。
旅は、何度訪れても、どれだけ時間が経っても、新しい発見と感動を与えてくれる。この日の特別な感情を、一生忘れることはないでしょう。
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