2025年も残りわずかとなりました。今年は日本が誇る至宝に浸り、そして数年ぶりに国境を越えて「世界遺産の深部」を歩いた、密度の濃い1年となりました。
1. 関西・国宝巡礼の旅(奈良・京都・大阪)
今春、関西の国立博物館が万博に合わせて開催した国宝展のラッシュは、まさに圧巻の一言でした。
- 奈良国立博物館:開館130周年の「超 国宝」。百済観音や大日如来坐像など、仏教美術の真髄が揃う空間は、そこにいるだけで背筋が伸びる思いでした。
- 京都国立博物館:「日本、美のるつぼ」。風神雷神図屏風をはじめ、日本美術が世界の文化とどう混じり合ったかを辿る展示は、写真家としての視点にも大きな刺激をくれました。
- 大阪市立美術館:リニューアル記念の「日本国宝展」。これほど多くの教科書で見たあの宝を一度に拝める機会は、一生に一度かもしれません。
コスパ良く、かつ効率的に三都を回れたのも良い思い出です。
2. 中国・世界遺産紀行 ── コロナ後初の海外へ
そして秋には、待ちに待った中国大陸へ。コロナ後初の海外旅行先として選んだのは、悠久の歴史と圧倒的な景観が共存する江南・安徽エリアです。
水辺の歴史と古代の息吹
蘇州の古典園林、そして大運河。西湖の朝霧の中での撮影は、まさに一幅の山山画のようでした。また、良渚遺跡の広大な風景には、5,000年前の文明の鼓動を感じ、ただただ圧倒されました。
安徽の絶景と古村落
旅のハイライトは、やはり黄山。雲海から突き出る奇岩をカメラに収めるため、アウトドアスタイルでひたすら歩き抜きました。その後に訪れた西逓・宏村の古村落。水面に映る白壁の家々は、どこを切り取っても絵になるロケーションでした。
もちろん、秋の味覚「上海蟹」も堪能。陽澄湖産の濃厚なカニミソは、この時期にしか味わえない至福のひとときでした。グルメに走りすぎず、あくまで景観と歴史をメインに据えた旅でしたが、こればかりは外せませんでした。
2026年に向けて
2025年は「再始動」の年でした。来月、2026年1月からは、いよいよウィーン、チェコ、ポーランド、スロバキア、ハンガリーを巡る44日間の長期遠征が始まります。
本年も当ブログをご覧いただき、ありがとうございました。皆様、良いお年をお迎えください!
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