こんにちは、旅行大好きのtakau99です。白く輝く壮麗な姿から「白鷺城」とも呼ばれる姫路城は、日本が誇る世界遺産の一つです。その美しい姿は訪れる人々を魅了し続けていますが、実は城内には、国宝、重要文化財、そして特別史跡といった、数多くの貴重な文化財が点在しているのをご存知でしょうか?
単なる美しい城としてだけでなく、日本の歴史と文化を深く物語るこれらの指定文化財を知ることで、姫路城の魅力はさらに何倍にも膨らみます。本記事では、姫路城が持つかけがえのない宝物たちを、その指定区分ごとに徹底的に解説していきます。
指定文化財
姫路城の指定文化財は以下の通り。
特別史跡 1件
- 姫路城跡
国宝 5件8棟
- 姫路城大天守
- 姫路城西小天守
- 姫路城乾小天守
- 姫路城東小天守
- 姫路城イ、ロ、ハ、ニの渡櫓
- (イの渡櫓)
- (ロの渡櫓)
- (ハの渡櫓)
- (ニの渡櫓)
重要文化財 1件74棟
- 姫路城
- イの渡櫓
- ロの渡櫓
- ハの渡櫓
- ニの渡櫓
- ホの櫓
- ヘの渡櫓
- トの櫓
- チの櫓
- リの一渡櫓
- リの二渡櫓
- 折廻り櫓
- 井郭櫓
- 帯の櫓
- 帯郭櫓
- 太鼓櫓
- ニの櫓
- ロの櫓
- 化粧櫓
- カの渡櫓
- ヌの櫓
- ヨの渡櫓
- ルの櫓
- タの渡櫓
- ヲの櫓
- レの渡櫓
- ワの櫓
- カの櫓
- 菱の門
- いの門
- ろの門
- はの門
- にの門
- への門
- との一門
- との二門
- との四門
- ちの門
- りの門
- ぬの門
- 水の一門
- 水の二門
- 備前門
- との四門東方土塀
- との四門西方土塀
- との二門東方土塀
- との一門東方土塀
- への門東方土塀
- への門西方土塀
- 水の一門北方築地塀
- 水の一門西方土塀
- ニの櫓南方土塀
- 水の五門南方土塀
- イの渡櫓南方土塀
- にの門東方上土塀
- にの門東方下土塀
- ロの櫓東方土塀
- ロの櫓西方土塀
- はの門東方土塀
- はの門西方土塀
- はの門南方土塀
- ろの門東方土塀
- ろの門西南方土塀
- 化粧櫓南方土塀
- ワの櫓東方土塀
- カの櫓北方土塀
- 菱の門西方土塀
- 菱の門南方土塀
- 菱の門東方土塀
- いの門東方土塀
- 太鼓櫓南方土塀
- 太鼓櫓北方土塀
- 帯郭櫓北方土塀
- 井郭櫓南方土塀
- トの櫓南方土塀
非常に多くの建造物・棟が指定されています。指定件数としては法隆寺に及ばないものの指定棟数は最多。
姫路城跡(特別史跡)
姫路城跡は、17世紀初頭の日本の城郭の構成を最も良く示す特別史跡です。天守群をはじめとする多くの建造物、石垣、堀などが往時の姿を留めており、防御に工夫を凝らした日本独自の城郭の特徴を伝えます。築城以来、戦災を免れた広大な城跡全体が、歴史的・学術的に非常に高い価値を持っています。
姫路城大天守(国宝)
姫路城の大天守は、白鷺が舞い降りたかのような優美な姿を誇る国宝です。五層六階地下一階の堂々たる建築で、東、西、乾の三つの小天守と渡櫓で連結された連立式天守という特徴的な構造を持ちます。白漆喰で塗られた壁はひときわ美しく、日本を代表する城郭建築の最高傑作と称されています。1609年に築城以来、戦火や災害を免れ現存しており、2015年には「平成の大修理」を終え、その輝きを増しました。
姫路城西小天守(国宝)
姫路城の西小天守は、大天守の西南に位置する国宝です。三重三階に地階二階を持つ本瓦葺の建物で、二の渡櫓で大天守と連結しています。南面には軒唐破風が設けられ、火灯窓が印象的な美しい外観です。天守曲輪への唯一の入り口を守る重要な役割を担っていました。1951年に国宝に指定されています。
姫路城乾小天守(国宝)
姫路城の乾小天守は、大天守の西北に位置する国宝です。三重四階に地下一階を持つ本瓦葺の建物で、東面はロの渡櫓、南面はハの渡櫓と接続しています。西面には軒唐破風が設けられ、南面と西面には火灯窓が見られます。築城当初は乾櫓と呼ばれていました。1951年に国宝に指定されています。
イの渡櫓(国宝)から見える乾小天守(国宝)。右がロの渡櫓(国宝)、左が大天守、手前が台所。
姫路城東小天守(国宝)
姫路城の東小天守は、大天守の北に位置する国宝です。三重三階に地下一階を持つ本瓦葺の建物で、南はイの渡櫓、西はロの渡櫓と繋がっています。他の小天守と異なり、唐破風や火灯窓といった装飾がなく、よりシンプルな外観をしています。大天守と一体化して見えるのが特徴です。1951年に国宝に指定されています。
大天守6階から見る東小天守。
東小天守の1階。木製の骨組み模型があります。左はイの渡櫓(国宝)で大天守へ続く。右はロの渡櫓(国宝)で乾小天守へ続く。
姫路城イ、ロ、ハ、ニの渡櫓 (国宝)
姫路城のイ、ロ、ハ、ニの渡櫓は、大天守と三つの小天守を繋ぐ、国宝の建造物群です。それぞれ二重二階地下一階の構造を持ちますが、ニの渡櫓のみ二重櫓門となっています。これらは連立式天守と呼ばれる姫路城の特徴的な構造を形成しています。白漆喰で塗籠められた美しい外観を持ち、防御の役割も果たしていました。1951年に国宝に指定されています。
姫路城イ、ロ、ハ、ニの渡櫓 (イの渡櫓)(国宝)
姫路城のイの渡櫓は、国宝に指定されている連結櫓の一つで、大天守と東小天守を結んでいます。二重二階に地下一階を持つ構造で、本瓦葺の屋根が特徴です。他の渡櫓と同様に白漆喰で塗籠められており、美しい外観を呈しています。連立式天守を構成する重要な要素の一つであり、城内の移動と防御の役割を担っていました。
イの渡櫓の1階内部へは大天守1階の北側にある扉から入ります。扉は二重構造で、左側の扉には小さな潜り戸(くぐり戸)が付いています。内部には、上階を支える頑丈な木製の柱と梁が見られます。地下が塩蔵として使われていたため、1階も質素で機能的な造りです。
姫路城イ、ロ、ハ、ニの渡櫓 (ロの渡櫓)(国宝)
姫路城のロの渡櫓は、東小天守と乾小天守を結ぶ、国宝に指定された連結通路です。地上2階、地下1階の構造で、現存する渡櫓の中で最大級の長さを誇ります。創建時は「北の長や」と呼ばれていました。映画のロケ地としてもよく使われる場所です。
ロの渡櫓の1階。東小天守から乾小天守方向を見た風景。鬼瓦などの展示があります。
姫路城イ、ロ、ハ、ニの渡櫓 (ハの渡櫓)
姫路城のハの渡櫓は、乾小天守と西小天守を結ぶ、国宝に指定された連結通路です。地上2階、地下1階の構造で、各階から西小天守へと入ることができます。ニの渡櫓と共に、西小天守への入り口としての役割も持っています。外観は白漆喰塗籠めで、他の渡櫓と共通した意匠です。
姫路城イ、ロ、ハ、ニの渡櫓 (ニの渡櫓)(国宝)
姫路城のニの渡櫓は、イ、ロ、ハの渡櫓と共に国宝に指定されている連結櫓の一つです。特に、一階には「水五門(みずのごもん)」という重要な出入口を備えた二重櫓門であることが特徴です。他の渡櫓と同様に本瓦葺の屋根を持ち、大天守と西小天守を結んでいます。天守群の中では最後に造られたと考えられています。
大天守見学ルートの出口になってます。
菱の門(重文)
菱の門は、姫路城への入城口に堂々と構える、最初にして最大の櫓門です。桃山時代の豪華さを今に伝え、二の丸へと続く重要な門です。門の上部には、名前の由来となったとされる美しい菱形の装飾が施されています。枡形虎口という防御に優れた構造を持ち、敵の侵入を防ぐための工夫が凝らされています。二階には火灯窓や武者窓が見られます。
水の五門南方土塀(重文)
姫路城の水の五門南方土塀は、水の五門の南に位置する重要な防御施設です。桃山時代初期に築かれ、延長36メートルにわたる堂々とした土塀です。13箇所の銃眼を備え、敵の侵入を防ぐ役割を果たしていました。屋根は本瓦葺で、水の四門が付属しています。1931年に重要文化財に指定されました。
まとめ
本記事では、世界遺産「姫路城」が持つ、国宝、重要文化財、そして特別史跡という三つの指定区分に分けられた貴重な文化財について詳しく解説してきました。国宝に指定された壮麗な建築群、歴史を物語る重要な文化財、そして城跡そのものが持つ歴史的価値。それぞれの指定が、姫路城の比類なき魅力を形作っていることがお分かりいただけたでしょうか。
単に美しいだけでなく、日本の建築技術や歴史、文化を今に伝える生きた遺産である姫路城。その魅力を深く理解するためには、今回ご紹介した指定文化財への注目が不可欠です。
ぜひ姫路城を訪れた際には、これらの文化財一つひとつに思いを馳せながら、日本の歴史と文化の奥深さを堪能してみてください。きっと、忘れられない感動と発見があるはずです。
0 件のコメント:
コメントを投稿